カーテンは、入居してから測るのでは遅い設備です。
入居初日の夜、部屋の中は外から丸見えになります。ところがカーテンは「窓の大きさ」ではなく「カーテンレールの寸法」で決まるため、目測で買うとほぼ確実に失敗します。丈が10cm足りない、幅が狭くて閉まらない、フックの種類が違って裾が浮く——どれもよくある話です。
この記事では、入居前の内見時に5分で測り終えるための手順を、失敗しやすいポイントとあわせて整理します。社宅として複数室ぶんをまとめて手配する場合のコツも最後にまとめました。
この記事でわかること
- なぜ入居前に測る必要があるのか
- 測る前に確認する3つのこと
- 幅の測り方|レールの固定ランナー間を測る
- 丈の測り方|掃き出し窓と腰高窓で違う
- AフックとBフックの違い
- 既製カーテンで足りるかを判断する
- 社宅でまとめて手配するときのコツ
- よくあるご質問
理由は3つあります。
① 初日の夜に間に合わせるため。入居した日から生活が始まります。カーテンがなければ、夜は室内が外から見えます。防犯上の問題であり、本人の安心にも直結します。「明日買いに行く」では遅いのです。
② サイズが合わないと買い直しになるため。カーテンは開封して吊るしてしまうと返品できないことがほとんどです。丈が足りなければ買い直し、費用は二重になります。
③ 既製サイズで足りるかどうかを先に知るため。丈が合わない窓の場合、オーダーカーテンが必要になり、届くまでに日数がかかります。入居前に分かっていれば手を打てますが、入居後に判明すると数日間カーテンなしで過ごすことになります。
空室の状態で採寸できるため、家具に邪魔されず正確に測れます。契約後の鍵の引き渡し時でも構いませんが、その場合は入居日まで日数の余裕があるか確認してください。
いきなりメジャーを当てる前に、次の3点を見てください。ここを飛ばすと測り直しになります。
① そもそもカーテンレールが付いているか
賃貸物件では通常付いていますが、まれにない部屋があります。ない場合は取り付けが必要で、賃貸では壁に穴を開けることになるため、管理会社やオーナーの承諾が要ります。
② レールは1本か2本か(シングルかダブルか)
2本ある場合、室内側に厚地のカーテン、窓側にレースのカーテンを掛けます。それぞれ別々に測ってください。取り付け位置が違うため、寸法も変わります。
③ 固定ランナーがどこにあるか
ランナーとは、フックを引っかける輪の部分です。レールの左右の端には、動かない「固定ランナー」があります。測る基準はこの固定ランナーであって、レールの端ではありません。
手元のカーテンを測って同じサイズを買う、というやり方は間違いです。カーテンは仕上がり時に生地の総丈が指定寸法とずれるため、測ると誤差が出ます。必ずレールを基準に測ってください。
手順はシンプルです。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1 | 左端の固定ランナーから、右端の固定ランナーまでの長さを測る |
| 2 | その数値に、ゆとり分として3〜5%を足す |
| 3 | 両開き(2枚で使う)場合は、足したあとの数値を2で割る |
たとえば固定ランナー間が180cmだった場合、5%を足して189cm。両開きなら2で割って、1枚あたり約95cmとなります。この場合、既製サイズの「幅100cm×2枚組」が候補になります。
ゆとりを足す理由は、カーテンは布なので、ぴったりの寸法だと閉めたときに隙間ができ、光が漏れるためです。ただし足しすぎると生地が重なりすぎて重くなり、開け閉めしにくくなります。3〜5%が目安です。
丈は窓の種類で計算が変わります。ここが最も間違えやすい部分です。
| 窓の種類 | どこからどこまで測るか | 調整 |
|---|---|---|
| 掃き出し窓 (人が出入りできる、床まである窓) |
固定ランナーの下端から、床まで | 測った数値から 1〜2cmを引く |
| 腰高窓 (腰の高さにある窓) |
固定ランナーの下端から、窓枠の下まで | 測った数値に 10〜20cmを足す |
掃き出し窓で1〜2cm引くのは、裾が床に擦れて汚れたり傷んだりするのを防ぐためです。逆に腰高窓で足すのは、窓枠より下まで垂らさないと下から光が漏れ、見た目も締まらないためです。
レースカーテンを併用する場合、レースは厚地より1〜2cm短くするのが一般的です。同じ長さにすると、レースが厚地からはみ出して見えてしまいます。
床が傾いていたり、レールがわずかに歪んでいたりすることがあります。左端・中央・右端の3か所で丈を測り、最も短い数値を基準にすると、裾が床に擦れる失敗を防げます。
フックには2種類あります。既製カーテンを買うときも、オーダーするときも、この選択で仕上がりの高さが変わります。
| Aフック | Bフック | |
|---|---|---|
| 見た目 | 吊るしたときにレールが見える | レールが隠れる |
| 仕上がり丈 | 指定した丈より約1cm長くなる | 指定した丈より約4cm長くなる |
| 向いている場面 | 装飾レール。レールを見せたいとき | 光漏れを抑えたいとき。一般的な機能レール |
社宅として使う部屋であれば、光漏れを抑えられるBフックのほうが実用的な場面が多いと言えます。ただしレールの上部に余裕がない場合は取り付けにくいことがあるため、現地で確認してください。
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既製カーテンは決まったサイズしかありません。合えば安く早く手に入りますが、合わなければオーダーになります。
掃き出し窓の一般的なサイズは幅170〜180cm、高さ180〜200cm程度とされ、これに対応する既製品として幅100cm×丈178cm の2枚組、または幅100cm×丈200cm の2枚組が定番です。
ただし、高さが200cmを超える窓も増えています。この場合は既製品では丈が足りません。測った結果が既製サイズから外れていたら、次のいずれかで対応します。
・オーダーカーテンにする/確実ですが、届くまでに日数がかかります。入居日から逆算して発注してください
・丈直しに対応する店を選ぶ/既製品を購入し、その場で裾上げしてもらえる店舗もあります
1部屋なら手順どおり測れば済みますが、複数室を同時に立ち上げる場合は話が変わります。
採寸メモを部屋ごと・窓ごとに残してください。後から「どの部屋のどの窓の数値だったか」が分からなくなるのが、実務で最も多いトラブルです。次のような形で記録しておくと、そのまま発注に使えます。
| 部屋 | 窓の場所 | 窓の種類 | 幅(固定ランナー間) | 丈 | レール |
|---|---|---|---|---|---|
| 301 | 洋室 南 | 掃き出し | 180cm | 200cm | ダブル |
| 301 | 洋室 東 | 腰高 | 110cm | 90cm | シングル |
あわせて、次の点も現地で確認しておくと二度手間を防げます。
・カーテンボックスの有無(内部のレール位置から測る必要があります)
・同じ間取りでも窓の寸法がそろっているとは限らないため、窓ごとに測る
・遮光や断熱の機能が必要か(夏の冷房効率に影響します)
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この記事のまとめ
カーテンは窓ではなくカーテンレールを基準に測ります。今使っているカーテンを測るのは誤差の原因になるため避けてください。
幅は左右の固定ランナー間を測り、ゆとりとして3〜5%を足します。両開きなら2で割ってください。
丈は窓の種類で変わります。掃き出し窓は固定ランナー下端から床までを測って1〜2cm引き、腰高窓は窓枠下までを測って10〜20cm足します。築年数のある建物では3か所測り、最も短い数値を基準にしてください。
フックはAとBで仕上がり丈が変わります。光漏れを抑えたい社宅ではBフックが実用的です。
複数室をまとめて立ち上げる場合は、部屋ごと・窓ごとの採寸メモを残すことが二度手間を防ぐ最大のポイントです。
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