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2026.08.20

退院後に住むところがない|入院中から始める部屋探しの手順と、9か月を超える前にすべきこと

「退院が決まったけど、帰る家がない

「入院が長引いて、部屋を引き払うことになった

入院中に部屋を探せるのだろうか」

退院は本来、喜ばしいことのはずです。ところが住まいがないと、退院そのものが不安の種になります。病院にはいつまでもいられませんし、体調が万全でない状態で部屋を探すのは簡単ではありません。

この記事でお伝えしたいのは、ひとつです。部屋探しは、退院してからでは遅い。入院中に始めてください。入院したまま物件を探し、契約まで進めることは可能です。そしてもうひとつ、生活保護を受けている方には入院が9か月を超えると住宅扶助が止まるという重要なルールがあります。この記事では、退院日から逆算した進め方を整理します。

📋 この記事でわかること

  1. 入院中、いまの部屋はどうなっているか
  2. 9か月を超える前にすべきこと
  3. 退院日から逆算するスケジュール
  4. 入院したまま部屋を探せるのか
  5. 誰に相談すればいいか
  6. 退院後の体に合った部屋を選ぶ
  7. よくある疑問Q&A
01入院中、いまの部屋はどうなっているか

生活保護を受けながら入院した場合、支給の内容が段階的に変わります。

入院1か月まで通常どおりの生活扶助と住宅扶助が支給されます
入院1か月を超えると生活扶助が「入院基準」に切り替わり、入院患者日用品費という区分になります。金額は居宅の生活扶助より下がります
住宅扶助入院中も継続して支給されます。退院後の生活の基盤を維持するためです
ただし9か月まで入院が長引いて9か月を超えると、住宅扶助の支給が停止されることがあります。その場合、いまの部屋は引き払うことになります
医療費医療扶助の対象です。詳しくは入院費についての記事をご覧ください
⚠️ 「9か月」は、退院の見通しが立たない方にとって非常に重要な期限です。入院が長引くと、いつの間にかこの期限が近づいてきます。住宅扶助が止まれば家賃を払えなくなり、部屋を退去することになります。つまり、退院したときに帰る家がない状態になります。入院が3か月、4か月と続いている段階で、退院の見通しをケースワーカーと共有しておいてください。期限が来てから慌てるより、はるかに選べる道が多く残ります。
💡 部屋を維持し続けるべきかは、状況によります。近く退院できる見込みがあるなら、住み慣れた部屋を残すほうが退院後の生活は楽です。一方、退院の目処が立たないまま家賃を払い続けても、いずれ支給が止まります。無理に維持するより、早めに判断したほうが費用も手間も抑えられるという考え方もあります。主治医の見立てとあわせて、ケースワーカーに相談してください。
029か月を超える前にすべきこと

部屋を引き払うことになった場合、いくつかの一時扶助が使える可能性があります。これらは自分から相談しないと始まりません。

費目内容
家財保管料入院などで住居を離れる際、家財を預けておく費用です。単身世帯の場合、1年を上限に支給されることがあります。ほかに支援の手段がないことが条件です
家財処分料家財の処分が必要な場合に、最低限の処分費用が支給されることがあります。単身の方で、片づけてくれる人がいないと想定される場合が対象です
退院後の転居費用退院後に新しい住居へ移る際の敷金や引っ越し費用が、一時扶助の対象になる場合があります
家具什器費新しい住居で最低限の生活用品がそろわない場合に対象となることがあります
✅ 原状回復費用は、保護の対象外とされています。退去の際の補修費用については扶助の対象にならないため、この点は覚えておいてください。敷金から差し引かれることもあります。退去にあたって何にいくらかかるのかを、早い段階でケースワーカーと確認しておいてください。
💡 家財保管料は、意外と知られていない制度です。入院中に部屋を引き払うことになっても、荷物をすべて処分しなければならないわけではありません。単身の方であれば1年を上限に保管の費用が支給されることがあります。退院後に新しい部屋で使うものを残しておけるかどうかは、生活の立ち上げやすさに直結します。「全部捨てるしかない」と思う前に、相談してください。
03退院日から逆算するスケジュール

物件が決まってから入居まで、実際には数週間かかります。退院日が決まったら、そこから逆算してください。

1退院の1〜2か月前|相談を始める

病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)とケースワーカーに、退院後の住まいがないことを伝えます。ここが出発点です。転居には事前の承認が必要なので、この相談を飛ばすことはできません。

2退院の1か月前|条件を決めて物件を探し始める

住宅扶助の上限額、通院先までの距離、体の状態に合った間取り。条件を整理して、不動産会社に相談します。

3退院の3〜4週間前|物件を決めて報告する

家賃と初期費用の見積もりをケースワーカーへ提出し、承認を得ます。承認前に契約すると、敷金や引っ越し費用が支給されないことがあります。

4退院の2〜3週間前|申し込み・審査・契約

保証会社の審査は早ければ数日ですが、書類の不備があると延びます。契約手続きと初期費用の支払いのタイミングも確認してください。

5退院の1週間前|ライフラインの開通と家財の搬入

電気・ガス・水道を退院日から使える状態にします。ガスは立ち会いが必要なので、日程を先に押さえてください。保管していた家財があれば搬入します。

6退院当日|入居

退院してそのまま新しい部屋へ入れる状態を目指します。転入・転居の届出は入居後14日以内に市区町村役場へ提出してください。

⚠️ 「退院してから探す」と、住むところのない期間が生まれます。物件を探し、審査を受け、契約し、ライフラインを開通させる。この間、どこで過ごすのかという問題が発生します。体調が完全に戻っていない状態で、この期間を乗り切るのは大きな負担です。入院中に進めておけば、退院した日にそのまま自分の部屋へ帰れます。これが最も大きな違いです。

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04入院したまま部屋を探せるのか

結論から言えば、可能です。ただし、いくつか工夫が必要になります。

物件の情報収集不動産会社に条件を伝えれば、候補を絞って情報を送ってもらえます。病室で検討できます
内見外出の許可が出るなら、退院前に一度見ておくのが理想です。難しい場合は、写真や動画で詳しく見せてもらう、必要な寸法を測って報告してもらうといった対応が可能です
書類のやりとり郵送やメールで進められます。病院へ書類を送ってもらうことも、状況に応じて相談できます
契約重要事項の説明を受ける必要があります。方法については不動産会社に相談してください
住所入院中でも、現在の住民票の所在地で手続きを進められます。住まいがない状態の方は、福祉事務所に相談してください
✅ 「体が動かないから探せない」とあきらめないでください。ご本人が動けない状況でも、条件をお聞きして候補をご提案し、写真や動画でお見せすることはできます。必要な寸法を測ってご報告することも可能です。ご家族や支援者の方からのご相談も承ります。まずは状況をお知らせください。
05誰に相談すればいいか

退院後の住まいの確保には、立場の違う三者が関わります。この三者がつながっていることが、うまく進む条件です。

🤝 関わる三者

病院の相談員
(医療ソーシャルワーカー)
退院後の生活について相談に乗る立場の方です。退院の見通し、必要な医療や介護、利用できる制度について把握しています。まずここに相談してください
ケースワーカー転居の承認、住宅扶助の上限額、一時扶助の可否を判断します。承認なしに話は進められません
不動産会社条件に合う物件を探し、審査を通し、契約と入居の手続きを行います
💡 「誰に言えばいいかわからない」という状態が、いちばん時間を失います。病院にいる方であれば、まず病院の相談員に声をかけてください。相談窓口の場所がわからなければ、看護師に「退院後の住まいのことで相談したい」と伝えれば案内してもらえます。そこからケースワーカー、不動産会社へと話がつながります。一人で抱え込まないでください。
✅ 不動産会社側からも、必要に応じて連携できます。ケースワーカーへ提出する物件資料や見積書の作成、入居可能日の調整、退院日に合わせたライフラインの手配。生活保護での部屋探しに慣れた不動産会社であれば、この段取りを把握しています。事情を一から説明する負担も小さくなります。
06退院後の体に合った部屋を選ぶ

入院前と同じ体の状態とは限りません。ここが、通常の部屋探しといちばん違うところです。

階段かエレベーターか入院前は2階に住めていても、退院後は階段がつらいことがあります。1階、またはエレベーターのある物件を検討してください
浴室とトイレ手すりの有無、出入口の幅、浴槽のまたぎの高さ。介助が必要になる可能性も含めて考えてください
通院先までの距離退院後も通院が続くなら、これが最重要の条件になることがあります。家賃より優先すべき場合があります
買い物のしやすさ体調が万全でない時期に、重い荷物を持って長い距離を歩くのは負担です。徒歩圏にスーパーがあるか確認してください
介護サービスの利用訪問介護や訪問看護を利用する予定があるなら、事業所が対応できる地域かを確認してください
緊急時の対応体調が急変したときに助けを呼べる環境か。オートロックや管理人の有無も判断材料になります
⚠️ 車椅子や介助が必要な場合、住宅扶助の上限が引き上げられることがあります。通常の上限額では車椅子で暮らせる広さの部屋が見つからないためです。特別基準という仕組みがあり、単身でも複数人世帯向けの基準額が適用される場合があります。体の状態が変わったなら、まずケースワーカーにその事実を伝えてください。「上限内では無理だ」と一人で悩む前に、確認する価値があります。
✅ 「バリアフリー」の表示だけを信じないでください。手すりが1本あるだけで、そう表示されていることもあります。廊下の幅、浴室とトイレの出入口の幅、玄関の段差。ご本人が内見に行けない場合、必要な寸法を測ってご報告することができます。お知りになりたい箇所をお伝えください。
07よくある疑問Q&A
Q. 入院中に部屋を探せますか?
探せます。条件をお伝えいただければ候補をご提案し、写真や動画でお見せすることもできます。外出の許可が出れば内見が理想ですが、難しい場合は必要な寸法を測ってご報告することも可能です。書類のやりとりは郵送やメールで進められます。ご家族や支援者の方からのご相談も承ります。
Q. 入院が長引くと、いまの部屋はどうなりますか?
住宅扶助は入院中も継続して支給されますが、入院が9か月を超えると支給が停止されることがあります。その場合、部屋を引き払うことになります。退院の見通しが立たないまま期限が近づくと選択肢が狭まるので、早い段階でケースワーカーと見通しを共有してください。
Q. 部屋を引き払うと、荷物は全部処分するしかありませんか?
そうとは限りません。単身世帯の場合、1年を上限に家財保管料が支給されることがあります。ほかに支援の手段がないことが条件です。処分が必要な場合は、最低限の処分費用が支給される場合もあります。「全部捨てるしかない」と思う前に、ケースワーカーに相談してください。
Q. いつから部屋を探し始めればいいですか?
退院の1〜2か月前が目安です。物件を探し、承認を得て、審査を受け、契約し、ライフラインを開通させる。この一連の流れに数週間かかります。退院してから探し始めると、住むところのない期間が生まれます。退院日が決まったら、すぐに相談を始めてください。
Q. 誰に最初に相談すればいいですか?
入院中であれば、病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)です。相談窓口の場所がわからなければ、看護師に「退院後の住まいのことで相談したい」と伝えてください。そこからケースワーカー、不動産会社へと話がつながります。同時に、ケースワーカーへも早めに伝えておくと進みが早くなります。
Q. 退院後に体が不自由になりました。上限内で部屋が見つかりません。
住宅扶助には特別基準という仕組みがあり、車椅子の使用や介護の動線の確保が必要と認められた場合、通常より高い上限が適用されることがあります。単身でも複数人世帯向けの基準額が適用される場合もあります。まず体の状態が変わったことをケースワーカーに伝え、特別基準の対象になるか相談してください。
Q. 生活保護をまだ申請していません。
入院中でも申請の相談はできます。病院の相談員に伝えれば、福祉事務所への連絡を含めて支援してもらえます。退院してから申請しようと考えていると、住まいの確保が間に合いません。入院中に相談を始めてください。

🏠 退院後の住まい探しは不動産のイブキへ

  • 「退院までに部屋を決めたい」
  • 「入院中で動けないが、候補を見せてほしい」
  • 「通院しやすい場所で、体に合った間取りを探したい」
  • 「ご家族・支援者の方からのご相談も承ります」
☎ 0120-337-900

不動産のイブキ(伊吹株式会社)|名古屋市西区庄内通3丁目9-4 国土交通大臣(1)第10691号
年中無休・10:00〜19:00・礼金なし・相談無料

📌 まとめ

  • 部屋探しは退院してからでは遅い。入院中に始めれば、退院した日にそのまま自分の部屋へ帰れる
  • 入院1か月を超えると生活扶助が入院基準に切り替わる。住宅扶助は継続するが、9か月を超えると停止されることがある
  • 部屋を引き払う場合、家財保管料(単身で1年上限)や家財処分料が支給されることがある。原状回復費用は対象外
  • 退院日から逆算し、1〜2か月前に相談を開始。物件決定・承認・審査・契約・ライフライン開通に数週間かかる
  • 入院したままでも物件の提案、写真や動画での確認、寸法の報告は可能
  • 関わるのは病院の相談員・ケースワーカー・不動産会社の三者。まず病院の相談員へ
  • 退院後は入院前と体の状態が違うことがある。階段・浴室・通院先までの距離を優先して選ぶ
  • 車椅子や介助が必要なら、住宅扶助の特別基準で上限が上がる場合がある
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