賃貸契約は2年、日本語学校の在籍は最長2年。一見そろっているようですが、実際にはほぼ必ずずれます。
理由は入学時期です。7月入学なら在籍は1年9か月、10月入学なら1年半。日本の学校年度が4月始まりのため、3月卒業に合わせると期間が短くなります。すると2年契約の途中で退去することになり、短期解約違約金が発生する可能性が出てきます。
この記事では、在籍期間と賃貸契約のずれをどう扱うかを整理します。
この記事でわかること
- 入学期によって在籍期間が変わります
- 賃貸契約とのずれ方
- 短期解約違約金に注意
- 更新のタイミングが問題になる場合
- 在留期間の更新とも別です
- 契約時に確認すべきこと
- 進学する学生への対応
- よくあるご質問
出入国在留管理庁によれば、日本語教育機関に在籍できる期間は通常最長2年間です。ただし、全員が2年在籍するわけではありません。
日本の学校年度は4月上旬に始まり3月下旬に終わります。国内で進学する学生は3月に日本語学校を卒業して4月に進学するため、入学期によって学習期間が変わります。
| 入学期 | 3月卒業までの在籍期間 |
|---|---|
| 4月入学 | 1年 または 2年 |
| 7月入学 | 1年9か月 |
| 10月入学 | 1年半 |
| 1月入学 | 1年3か月 |
2年ちょうどになるのは、4月入学の2年コースだけです。他の入学期では、必ず2年より短くなります。
日本の賃貸契約は2年で設定されているのが一般的です。ここに在籍期間を重ねると、次のようになります。
| 入学期 | 在籍 | 2年契約との関係 |
|---|---|---|
| 4月入学(2年) | 2年 | ほぼ一致します |
| 7月入学 | 1年9か月 | 3か月ほど残して退去 |
| 10月入学 | 1年半 | 半年ほど残して退去 |
| 1月入学 | 1年3か月 | 9か月ほど残して退去 |
4月入学以外は、契約期間の途中で退去することになります。これ自体は違約ではありませんが、契約条件によっては費用が発生します。
4月入学の1年コースであれば、在籍は1年です。2年契約の物件であれば、ちょうど1年で解約することになります。
後述しますが、「1年未満」を条件とする違約金であればぎりぎり回避できる一方、「2年未満」であれば発生します。
賃貸契約には、短期解約違約金の条項が入っていることがあります。
「1年未満で解約した場合、家賃1か月分」「2年未満の解約は家賃1か月分」といった内容です。礼金なしや初期費用の安い物件に付いていることが多い条件です。
| 違約金の条件 | 影響する入学期 |
|---|---|
| 1年未満の解約 | 通常の在籍期間であれば、多くは回避できます |
| 2年未満の解約 | 4月入学の2年コース以外、ほぼすべて該当します |
「2年未満」という条件の物件は、日本語学校の学生には向きません。契約前に必ず確認してください。
学校名義で借りている場合、この違約金は学校の負担になります。戸数がまとまれば、金額も相応になります。
契約書の「解約」または「特約」の条項を見てください。「短期解約」「違約金」「解約引き」といった見出しで記載されています。
不動産会社に「短期解約違約金の条項はありますか。あれば期間と金額を教えてください」と聞けば、すぐに分かります。申し込みの前に確認してください。
逆のパターンもあります。在籍期間が2年契約の満了を少しだけ超える場合です。
たとえば4月入学の2年コースで、賃貸契約の起算日が入居日(3月下旬)だったとします。契約満了は2年後の3月下旬ですが、卒業は3月末。数日から数週間のために更新が必要になることがあります。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 契約開始日を調整する | 入居日と契約開始日をずらせるか、契約前に相談します |
| 更新して短期間で解約する | 更新料が発生します。地域によっては更新料のない物件もあります |
| 法定更新の扱いを確認する | 更新の手続きをしない場合の扱いは、契約によって異なります |
愛知県は更新料が低く設定されていたり、必要のない場合もある地域とされています。名古屋周辺で物件を探す場合、この点は有利に働きます。契約時に確認しておいてください。
在籍期間に合わせた契約条件の調整もご相談いただけます
もうひとつ、混同されやすい点があります。
留学の在留資格は、入国から最短で6か月、通常は1年(厳密には最長1年3か月)の在留が認められ、その後に延長して最長2年(2年3か月)まで在留できるとされています。
| 在留期間の更新 | 賃貸契約の更新 | |
|---|---|---|
| 手続き先 | 出入国在留管理庁 | 不動産会社・管理会社 |
| 時期 | 在留期間の満了前 | 契約期間の満了前 |
| 連動 | 連動しません。それぞれ別に手続きが必要です | |
賃貸契約の更新時に、在留カードの提示を求められることがあります。在留期間の残りが短いと、更新を断られる場面もあります。在留期間の更新を先に済ませておくと、話がスムーズです。
| 確認項目 | なぜ |
|---|---|
| 短期解約違約金の有無と条件 | 「2年未満」であれば、ほぼ必ず該当します |
| 解約予告期間 | 多くは1か月前。遅れると住んでいない期間の家賃が発生します |
| 契約開始日 | 在籍期間と合うか。ずらせるかを相談します |
| 更新料の有無と金額 | 愛知県は不要な物件もあります |
| 更新事務手数料、火災保険、保証会社の更新料 | 更新時にかかる費用の総額を把握します |
| 入居者の入れ替えができるか | 学校名義の場合、次の学生に引き継げるか |
最後の項目が、学校にとっては最も効きます。入居者を入れ替えられる契約であれば、在籍期間と契約期間のずれをある程度吸収できます。学生Aが1年半で退去しても、学生Bが入れば契約は続きます。
卒業後に進学する学生については、別の判断が必要です。
・進学先が遠方の場合/転居することになります。退去の段取りが必要です
・進学先が決まっていない場合/在留期間との兼ね合いが生じます。早めに状況を確認してください
進学の見込みがある学生については、本人契約にしておくほうが後の手間が減ります。この場合、学校は緊急連絡先を引き受ける形で支援できます。
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この記事のまとめ
日本語教育機関に在籍できる期間は通常最長2年ですが、入学期によって実際の在籍期間は変わります。7月入学は1年9か月、10月入学は1年半、1月入学は1年3か月です。
賃貸契約は2年が一般的なため、4月入学の2年コース以外は、契約期間の途中で退去することになります。
このとき問題になるのが短期解約違約金です。「2年未満の解約」を条件とする物件は、ほぼすべての入学期で該当します。契約前に必ず確認してください。
逆に、卒業が契約満了を少し超える場合は更新が必要になります。愛知県は更新料が不要な物件もありますので、契約時に確認しておいてください。
在留期間の更新と賃貸契約の更新は連動しません。それぞれ別に手続きが必要です。
学校名義の場合、入居者を入れ替えられる契約にしておくと、期間のずれを吸収できます。進学の見込みがある学生は、本人契約にしておくほうが後の手間が減ります。
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