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2026.08.07

銀行口座がまだない外国籍の方の家賃はどう払う?来日6か月の壁と入居手続きの進め方

入居は決まった。でも家賃の引き落とし口座がまだない。——外国籍の方の部屋探しで、契約直前に発覚しがちな問題です。

原因は制度にあります。来日6か月未満の方は、外為法上「非居住者」として扱われ、原則として普通預金口座を開設できません。ところが賃貸契約や保証会社の申し込みでは、口座情報を求められるのが通例です。

この記事では、6か月の壁の中身と、口座がない期間をどう乗り切るかを整理します。入居手続きを止めないための実務的な選択肢をご説明します。

この記事でわかること

  1. なぜ口座が作れないのか|6か月の壁
  2. 6か月未満でも開設できる場合がある
  3. 口座がないと賃貸で何に困るか
  4. 口座がない期間の支払い方法
  5. 入居までの段取り
  6. 口座を開くときに必要なもの
  7. 受け入れ企業・登録支援機関が押さえること
  8. よくあるご質問
01なぜ口座が作れないのか|6か月の壁

日本人であれば、身分証があればその日のうちに口座が作れます。外国籍の方の場合、そうはいきません。

在留期間 口座の開設
3か月以下(短期滞在など) 在留カードが交付されず住民登録もできないため、開設は困難
3か月以上6か月未満 外為法上「非居住者」とされ、普通預金口座は原則として作れない。「非居住者円預金」の口座であれば作れる場合がある
6か月以上 「居住者」として、通常の普通預金口座を開設できる

ここでいう6か月は、入国してからの経過期間です。在留カードに1年や3年と書かれていても、来日直後であれば非居住者の扱いになります。この点が誤解されがちです。

非居住者円預金では足りないことがあります
非居住者円預金の口座は、海外への送金ができないなど、機能が限られます。母国への仕送りを予定している方には不便です。
また、家賃の引き落としに使えるかどうかは金融機関や保証会社によって異なりますので、事前に確認が必要です。
026か月未満でも開設できる場合がある

一律に無理というわけではありません。金融機関によって基準が違います。

金融機関 傾向
ゆうちょ銀行 在留期間が3か月以上であれば普通預金口座を開設できるとされており、6か月未満の方の選択肢になる。全国に窓口があり地方でも利用しやすい。多言語の案内ページもある
メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ) 居住者要件を設けている場合が多く、6か月未満は難しい傾向。多言語の案内は比較的整備されている
ネット銀行 各行で条件が異なる。オンラインで完結する銀行もあれば、入国6か月未満は不可とする銀行もある

実務上の定石は、まずゆうちょ銀行で開設し、6か月を過ぎてから必要に応じて他行を追加するという流れです。

ただし注意点があります。在留期限が近いと、6か月以上滞在していても開設を断られることがあります。ゆうちょ銀行では在留期間の満了日が申込日から3か月以内に到来する場合は不可とされており、他行でも同様の条件を設けているところがあります。在留期間の更新後に手続きする必要が出てきます。

条件は変更されることがありますので、実際の手続きの前に各金融機関の最新の案内をご確認ください。

03口座がないと賃貸で何に困るか
場面 困ること
保証会社の申し込み 家賃の引き落とし口座を登録する欄がある。空欄では申し込みが進まないことがある
初期費用の支払い 振込で求められることが多い。現金持参に対応しない不動産会社もある
毎月の家賃 口座振替が前提の物件が多い
電気・ガス・水道 口座振替やクレジットカード払いを想定した案内が中心
給与の受け取り 振込先がないと、勤務先の給与支払いにも影響する

つまり、口座の問題は賃貸だけでなく、生活の立ち上げ全体に波及します。入居手続きの中で一番後回しにされやすいのに、実は最初に手をつけるべき項目です。

04口座がない期間の支払い方法

ここが実務の要点です。口座がなくても、方法はあります。

① 会社が法人契約する
社宅として会社名義で契約すれば、家賃の支払いは会社の口座から行われます。本人の口座は不要です。受け入れ企業がある場合、最も確実な方法です。

② 払込票・コンビニ払いに対応した保証会社を選ぶ
保証会社によっては、口座振替以外の支払い方法を用意しています。申し込み前に確認してください。

③ 開設予定であることを伝えて進める
「〇月に開設予定」と伝えたうえで、当面は別の方法で支払い、後から口座振替に切り替える形に応じてもらえる場合があります。

④ 初期費用を会社が立て替える
振込ができない期間の初期費用について、会社が一時的に負担し、後から精算する方法です。社内の経理ルールとの調整が必要になります。

最も現実的なのは①の法人契約です。技能実習・特定技能で受け入れる場合、社宅として会社が契約する形であれば、口座の問題は入居のボトルネックになりません。

本人契約が前提の場合は、②と③を組み合わせることになります。いずれにせよ、物件を申し込む前に支払い方法を確認しておくことが肝心です。契約直前に発覚すると、入居日がずれ込みます。

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05入居までの段取り
順番 やること
1 入国日と、6か月経過の時期を確認する
2 本人契約か法人契約かを決める(口座の問題は法人契約なら回避できる)
3 本人契約の場合、保証会社の支払い方法の選択肢を確認する
4 来日後、住民登録を済ませる(口座開設に必要)
5 ゆうちょ銀行など、開設できる金融機関で口座を作る
6 6か月経過後、必要に応じて他行の口座を追加する

4番の住民登録は、引っ越しから14日以内に行う必要がある手続きでもあります。口座開設には住民票が必要になりますので、この順番は前後できません。

06口座を開くときに必要なもの
在留カード(住居地の記載があるもの)
住民票または住所を確認できる書類
印鑑(窓口での手続きでは求められることが多い)
パスポート
マイナンバー(求められる場合がある)
在学証明書・在職証明書(求められる場合がある)

金融機関や手続き方法によって必要書類は異なります。スマートフォンアプリでの開設に対応している銀行では、在留カードのみで進められる場合もあります。

なお、偽造在留カード対策として本人確認が厳格化されており、ICチップを読み取るアプリが活用されています。在留カードは必ず本物を、記載内容が最新の状態でお持ちください。引っ越し後に住居地の変更をしていない在留カードでは、手続きが進まないことがあります。

07受け入れ企業・登録支援機関が押さえること
確認項目 ポイント
入国日から6か月の時期 逆算して、口座が必要な手続きの時期と重なるか見る
契約名義 法人契約にすれば、口座問題は回避できる。社宅として押さえる場合は特に検討価値がある
保証会社の支払い方法 口座振替以外に対応しているかを、申し込み前に確認する
住民登録の時期 口座開設の前提になる。入居後14日以内の手続きを案内する
同行支援 特定技能では、受入機関が銀行口座開設の同行・補助を行うことが支援内容に含まれる
在留期限との関係 期限が近いと開設を断られることがある。更新のタイミングと重ならないか確認する

不動産のイブキでは、社宅の物件手配とあわせて、法人契約での進め方や、支払い方法に対応できる保証会社の選定もご相談いただけます。口座の問題で入居が止まらないよう、契約の形から一緒に組み立てます。スペイン語・ポルトガル語での対応も可能です。

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08よくあるご質問
Q. 在留カードに「3年」と書いてあれば、すぐ口座を作れますか?
A. 在留カードに記載された在留期間と、実際に日本に滞在した期間は別です。来日直後は6か月未満のため、非居住者として扱われるのが原則です。ゆうちょ銀行など、3か月以上で開設できる金融機関が選択肢になります。
Q. 口座がなくても部屋は借りられますか?
A. 借りられる場合があります。法人契約であれば本人の口座は不要ですし、払込票などに対応する保証会社もあります。物件を申し込む前に、支払い方法を確認しておくことが大切です。
Q. 非居住者円預金の口座では、家賃の引き落としはできますか?
A. 金融機関や保証会社によって扱いが異なります。使えると決めつけず、事前に両方へご確認ください。
Q. 6か月経ったら、自動的に普通口座に切り替わりますか?
A. 自動ではありません。手続きが必要ですので、金融機関にご確認ください。新たに他行で開設する方法もあります。
Q. 在留期限が3か月後です。口座は作れますか?
A. 難しい場合があります。ゆうちょ銀行では在留期間の満了日が申込日から3か月以内に到来する場合は不可とされており、他行でも同様の条件があります。在留期間の更新後に手続きすることになります。

この記事のまとめ

来日6か月未満の方は外為法上「非居住者」とされ、原則として普通預金口座を開設できません。ここでいう6か月は在留カードの記載期間ではなく、入国からの経過期間です。

ただしゆうちょ銀行は在留期間3か月以上で普通預金口座を開設できるとされており、6か月未満の方の現実的な選択肢になります。まずゆうちょ、6か月経過後に必要なら他行を追加する流れが定石です。

在留期限が近いと、6か月以上滞在していても開設を断られることがあります。更新のタイミングにご注意ください。

口座がない期間の対応としては、法人契約にする、払込票に対応した保証会社を選ぶ、開設予定を伝えて進める、といった方法があります。受け入れ企業がある場合、法人契約が最も確実です。

金融機関の条件は変わることがあります。実際の手続きの前に、各金融機関の最新の案内をご確認ください。

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