むつ市は、日本で最初にひらがなを市の名前にした街です。1960年、難しい漢字の名を捨てて「むつ」と改めました。誰にでも読める名前にする。日本語を学んでいる途中の方なら、この判断の意味が分かるのではないでしょうか。
この街でお部屋をお探しの方へ。日本に保証人がいなくとも、賃貸の契約は結べます。以下ではまず日本の慣習の背景をご説明し、そのうえで審査の要点と、下北駅の周辺から大畑までの住まいの違いをご案内します。
ご案内する内容
- なぜ日本の賃貸には保証人がいるのか
- 昔ながらの方法、いまの標準、そして準備
- 審査で確かめられる4項目
- むつ市で暮らす——ひらがなの市名のまち
- ご質問への回答
他の国から来た方が最初に戸惑うのが、この保証人という制度です。なぜ部屋を借りるのに、本人以外の誰かが必要なのか。背景には、日本の社会が長く「所属」を信用の根拠にしてきたという事情があります。どの家の者か、どの土地の者か、どこに勤めているか。個人の信用を測る手段が乏しかった時代、その人の後ろに立つ誰かがいることが、信用の代わりになっていたのです。
しかしこの方式は、外から来た人には機能しません。後ろに立つ誰かを、その土地に持っていないからです。実際この慣習は長らく、移り住んだ人の前に立ちはだかってきました。そこで生まれたのが、保証という機能だけを切り出して引き受ける会社です。所属ではなく、支払いの能力を書類で確かめて判断する。誰を知っているかではなく、何を示せるかで決まる仕組みへと、この二十年ほどで大きく変わりました。
現在とりうる道を、古いものから順に並べてみます。
昔ながらの方法。個人に保証人を頼むやり方です。日本に長く住む親族や、身元をよく知る知人がいる場合には、いまも使えます。ただしこの方法だけしかなかった時代は終わりました。頼める相手がいないことを理由に、あきらめる必要はありません。
いまの標準。保証を扱う会社に依頼するやり方です。個人で部屋を探す方の大半がこの道を通ります。費用は生じますが、保証人の問題は完全に解消します。勤務先が住居を借り上げてくれる場合は、会社が契約者となるためこの手間も不要になります。
どちらの道でも必要な準備。書類です。在留資格・勤務・収入を示す三種類。これは誰も代わってくれません。逆に言えば、これさえ揃えておけば道は開けます。
いまの審査が見ているのは、所属ではなく次の4点です。
| いま見られるもの | かつて代わりに見られていたもの |
|---|---|
| 手取りに対する家賃の割合 | 勤め先の名前や規模 |
| 在留カードの満了日 | その土地に何年住んでいるか |
| 在留・勤務・収入の証明書類 | 保証人の身元と職業 |
| 緊急時に連絡がつく相手 | 親族が近くにいるかどうか |
むつ市でのお部屋探し、ご相談を承っております。
1959年、二つの町が合併して一つの市が生まれました。名前は両方の町名をつなげたもので、漢字が並ぶ長い名でした。ところが翌年、市はその名を捨てます。代わりに選ばれたのが、ひらがな三文字の「むつ」でした。ひらがなを正式な市名にしたのは、日本ではこの市が最初です。読みやすさを優先して名前を変えるという判断は、いま考えても思い切ったものでした。この街は本州の最北端にあり、三方を海に囲まれています。北を向けば海峡の向こうに北海道が見えます。2005年に周辺の町村を合わせたことで、面積は青森県で最も広くなりました。県全体のおよそ一割にあたります。土地の性格も知っておいてください。ここは肥沃な土地ではなく、気象の条件も厳しい場所でした。そのため米が育たず、人々はアワやヒエ、ソバといった雑穀と、イモを主食としてきた時代が長かったのです。郷土の料理にイモを使ったものが多いのは、その名残です。同じ青森県でも、りんごの産地とも、水田の広がる平野とも、成り立ちがまるで違います。1871年には、遠い土地からひとつの藩がこの地へ移され、藩庁が置かれました。いまもその藩のあった街と姉妹の関係が続いています。
| 地区 | 街のなりたち |
|---|---|
| 田名部・中央 | 市の中心街。商店と行政の窓口が集まる |
| 下北駅周辺・金谷 | 中心街に近い住宅地 |
| 大湊 | 湾に面した一帯。古くからの港町 |
| 大畑 | 北の海沿い。漁と加工の地区 |
| 川内・脇野沢 | 西の山と海。合併で加わった地区 |
住まいを考えるうえで、まず距離感を把握してください。この市は青森県で最も広く、中心街から西の海沿いの地区までは車で一時間以上かかることもあります。市内であっても別の街に行くようなものです。生活の中心は田名部の一帯で、商店も役所も病院もここに集まっています。鉄道の駅は市内にいくつかありますが、中心街の最寄りは下北駅です。市名と駅名が一致しないので、初めての方は注意してください。気候は、雪に覆われる期間が長いのが特徴です。十一月の下旬から四月の上旬まで、およそ四か月半。積雪の量そのものは津軽地方の豪雪地帯ほどではありませんが、期間の長さは覚悟が要ります。海に囲まれているため風も強く出ます。恐山の湖や北限に生きるサルなど、この土地でしか見られないものが身近にあるのは、暮らしの楽しみになるでしょう。
| 主な拠点 | 移動のしやすさ |
|---|---|
| 下北駅の周辺 | 中心街の最寄り。徒歩で用が足りる |
| 田名部・中央 | 商店と病院が集まる。生活しやすい |
| 大湊駅の周辺 | 湾に面した地区。鉄道の終点 |
| 大畑方面 | 北の海沿い。自動車が要る |
| 川内・脇野沢方面 | 西の地区。中心街から遠い |
働き先の中心は海です。陸奥湾ではホタテの養殖が営まれており、稚貝の管理から水揚げ、殻むき、加工までの一連の作業があります。ホタテは年間を通じて手のかかる仕事で、季節ごとに内容が変わります。北の海沿いではイカ漁が盛んで、揚がったものを凍らせ加工する現場があります。水産加工はこの市の主要な産業のひとつです。陸に目を向ければ、林業と農業があり、肉牛の飼育も行われています。中心街には商店と飲食店、そして病院や介護の施設が集まっており、こちらの求人は季節に左右されません。市内には職業訓練のための施設もあり、技能を身につけながら働く道もあります。恐山や温泉を訪れる人を迎える宿泊の仕事も、季節によって生まれます。
| 拠点に向く地区 | 相性のよい働き方 |
|---|---|
| 大湊・脇野沢 | ホタテの養殖と加工に携わる方 |
| 大畑 | イカ漁や水産の加工場で働く方 |
| 田名部・中央 | 販売や飲食、介護の仕事に就く方 |
| 下北駅周辺・金谷 | ご家族での入居、車を持たない方 |
| 川内 | 林業や農に関わる方 |
むつ市でのお部屋探しをお手伝いします
おひとりでのご入居、ご家族での転居、そして企業様が従業員のためにまとめてお部屋をご手配になる場合。いずれのご依頼にも対応いたします。ホタテの養殖や水産の加工に携わる方、介護施設にお勤めの方の住まいを扱ってまいりました。就業先が確定していない段階のご相談でも構いません。費用はいただきません。お勤め先の地区、自動車をお使いになるかどうか、そしてご希望の家賃をお知らせください。市域が広いため、距離感もあわせてご説明いたします。
0120-337-900不動産のイブキ(伊吹株式会社)/名古屋市西区庄内通3丁目9-4/国土交通大臣(1)第10691号
まとめ
むつ市は、読みにくい漢字の名を捨てて、日本で最初にひらがなを市名にした街です。本州の最北端にあり、県内で最も広い市域を持ちます。米が育たず雑穀とイモで暮らした時代の長い土地で、同じ青森県のりんごの産地とも水田の平野とも成り立ちが違います。いまの働き口の中心は陸奥湾のホタテ。年間を通じて仕事が続く分野です。
保証人がいないことは、住まいを持てない理由になりません。かつて所属で信用を測っていた仕組みは、いま書類で判断する仕組みに変わりました。本州の北の端での暮らしを、私どもがお手伝いいたします。
企業のご担当者様へ
従業員の方の受け入れに合わせた住居の確保、複数名分の契約手続きの取りまとめ、そして入居された後のご相談への対応。これらをまとめて私どもがお引き受けいたします。この市は県内で最も広く、地区が違えば通勤の条件がまるで変わります。事業所の所在地を起点に、冬季の道路状況まで踏まえた物件をご提案いたします。ホタテの養殖や水産の加工のように工程で人員の必要量が動く現場についても、実情を踏まえて手配してまいりました。介護や飲食についても同様に承ります。





